スギ花粉症「舌下免疫療法」辞典

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花粉飛散の2、3週間前から薬を服用しましょう

 

薬の服用は花粉の飛散前が大切 

 

日本人の4人に1人といわれている花粉症はスギやひのきが多く植林されている地域ほど患者数が多く地域差があります。
 
例えば沖縄ではスギの木が植林されていないため花粉症の人は、ほとんどいません。
 
また、北海道は白樺による花粉症がありますが患者数はスギ花粉症のようには多くなく、花粉症の患者は関東や東海、九州地方に集中しています。

 

 

花粉飛散時期は空気が乾燥し鼻粘膜バリアが低下

 
通常、アレルギー反応で起こる鼻水や鼻づまり、くしゃみなどは「アレルギー性鼻炎」といいます。
 
特に花粉症の場合はスギなどの花粉が飛散する時期に限定して起こりますので「季節性アレルギー性鼻炎」ということになります。
 
この他にダニの糞やほこりなどが原因のアレルギーは、アレルゲンとなる物質が一年中身近に存在するため季節に関係なく起こるので「通年性アレルギー性鼻炎」といいます。
 
通年性アレルギー性鼻炎が多いと思われ勝ちですが、実際には花粉症の患者の方が多い傾向にあります。
 
花粉症の患者が多くなる原因としてスギ花粉が飛散する時期は特に空気が乾燥し湿度が低くなっているため鼻の粘膜バリア機能が低下してアレルゲンである花粉が侵入しやすくなっている事があげられます。

 

 

花粉症の即時反応と遅発反応

 
花粉症の即時反応と遅発反応 
 
スギ花粉が体内に侵入するとマスト細胞が刺激されて化学物質のヒスタミンが放出され、くしゃみや鼻水などの即時反応が起こります。
 
次に同じく化学物質のロイコトリエンの作用によって鼻粘膜の血管が拡張して、むくみが生じるため鼻づまりが起こり重症化することになります。
 
最初の段階では鼻水の症状が時間の経過とともに鼻づまりとなるのは、鼻の粘膜に炎症系細胞の好酸球や好塩基球が増えることで炎症が更に悪化するからです。
 
好酸球や好塩基球などの炎症系の細胞はロイコトリエンを多量に分泌するため、その影響で鼻づまりがひどくなります。
 
このような好酸球や好塩基球の作用は、鼻水やくしゃみなどの即時型の反応とは異なり、即時反応の後に症状が遅れて起こることから遅発反応と呼ばれています。

 

 

薬など早めの対応が重要

 
花粉症の薬は早めの対応が重要 
 
この遅発反応を繰り返して長期化するほど炎症が増加し症状が悪化しますので、出来る限り早めに薬で対応することがポイントです。
 
花粉症の時期には目の違和感を訴える人も多いのですが、スギの花粉が目の結膜から侵入してアレルギー反応が起こって周辺の血管を拡張させて神経を刺激することで目のかゆみや充血などを引き起こしています。
 
花粉症を発症するとダニの糞やほこり等のハウスダストにも敏感になり、同時に2つのアレルギーに感作して一年中アレルギー性鼻炎に悩まされることになります。
また、ダニの糞やほこりがアレルゲンの通年性になると気管支喘息の症状を起こすこともあります。
 
アレルギー性の鼻炎は一度発症してしまうと改善は極めて難しくなりますので、早めに薬を使って対応することが悪化を防ぐポイントです。

 

 

自覚症状がなくても炎症はすすんでいる

 
多くの方が花粉症の対策は花粉の飛散が始まってからと考えているようです。
 
実は自覚症状として現れなくても鼻粘膜の炎症は花粉飛散の初期の頃から既に起こっているのです。
 
この初期の時期は化学物質のヒスタミンやロイコトリエン等は放出されていませんが鼻炎の症状として自覚していなくても軽い炎症が起こっている場合が多いのです。
 
花粉の飛散の初期には鼻粘膜の周辺には炎症系の細胞である好酸球や好塩基球、樹状細胞、マスト細胞、Th2等が集まり花粉症の発症に向けて着々と準備が進んでいます。
 
この事を理解すれば花粉の本格的な飛散が始まる前に炎症に関連しているこれらの免疫細胞の増加を抑えておくことが重要であることがわかります。

 

 

花粉症対策3つのポイント

 

花粉症の対策に重要な3つのポイント 

 

1.その年の花粉の飛散時期や飛散量などを調べ早めに花粉症対策の計画をたてましょう。症状が重症化してから薬を使っても思うような効果は得られません。
 
 
2.花粉症の重症化を予防するには症状が出る前に薬を使用することがとても重要です。
 
毎年、花粉症の症状が重症化して悩んでいる方は本格的な花粉飛散の2週間から3週間前に「抗ヒスタミン剤」、「抗ロイコトリエン拮抗剤」、「ステロイド点眼液」などを予防的に使って炎症に関連している細胞の増加を抑えましょう。
花粉症の薬は予防的に早めに使った方がかえって薬の量を減らせる可能性が高くなります。
 
 
3.それでも重症化が避けられない時は「スギ花粉舌下免疫療法」をおすすめします。
免疫細胞の制御性T細胞やIgG4を増やして根治を目指す治療で西洋では以前から保険適用で行われている治療法です。
治療期間は長期に及びますが毎年症状が軽くなり最終的には完治する可能性が高い治療法です。

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