治療開始前の問診とアレルギー検査
シダトレン舌下免疫療法の治療を希望する時は、まず医師の問診を受けた後、アレルギー検査を受けなければなりません。
重度のアレルギー症状がある人や喘息患者は、治療が適さない場合もあります。
スギ花粉の舌下免疫療法は、スギ花粉がアレルゲンの花粉症患者が治療の対象になります。
花粉症のアレルゲンは、スギ花粉が断トツに多いのですが、ヒノキやヨモギ、ブタクサなど60種類以上もあるとされています。
スギ花粉の舌下免疫療法は、スギ花粉がアレルゲンとなって花粉症の症状が出ている人が対象となりますので、検査によりスギ花粉症であることを判別しなければなりません。
問診と検査
まず、問診を受ける事になりますが、問診では医師から花粉症の症状が出たときの状況などを細かく聞かれます。
主な質問項目としては以下の通りです
◎鼻水や鼻づまり、目の痒みなど症状の種類とそれぞれの強さ
◎天気や気温、季節や時間帯などの条件下で症状に違いがあるかどうか
◎最初に花粉症の症状が出た時期
◎過去に受けたアレルギー検査と結果
◎過去に処方された薬、市販の薬
◎他のアレルギー疾患があるか
◎家族にアレルギー患者がいるか
◎犬や猫、鳥などを飼っていないか
などです。
20項目以上の問診シートを用意している病院もあります。
初診の時には、事前に自分の花粉症の症状を出来る限り詳しくメモにしておくと問診や治療の参考になります。
視診
鼻腔壁の粘膜を目視により調べる検査です。
粘膜が赤く腫れている場合は花粉症アレルギーの可能性が高く、ハウスダストやダニのアレルギーは白っぽい色になる場合が多いのです。
血液検査
血液検査では様々な事がわかります。
一回の血液検査で十数種類以上のアレルゲンやアレルギーの強さなども調べることが出来ます。
血中に含まれる好酸球、IGE、花粉に反応するIGEの量を調べます。
血中の好酸球はアレルギー症状が出ている時に増加する白血球の一種で、その数でアレルギー反応の強さが判定されます。
より精度が高く広範な検査法としてRAST検査法が活用されています。
この検査では、アレルゲンの特定とその影響度を判定できるため、とても有効な検査法です。
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